Japanese Language Test JLPT 2000 Question Sheet 1kyuu Dokkai Bunpou 3
問題用紙
2000 1級
読解・文法
(200点90分)
問題Ⅲ次の (1)から(3)の文章を読んで、それぞれの問いに対する答えとして最も適当なものを1·2·3·4から一つ選びなさい。
(1)NHK放送文化研究所では、1973年から5年ごとに、生き方、家庭のあり方、政治、宗教、社会正義といったことについて、日本全国の16歳以上の男女約5400名を対象に面 接調査を行っている。
この調査の中に、「人によって生活の目標もいろいろですが、リストのように分ける と、あなたの生活目標に一番近いのはどれですか。」という質問がある。回答者は次の4つの中から答えを選ぷことになっている。
- その日その日を、自由に楽しく過ごす。
-
しっかりと計画をたてて、豊かな生活を築く。
-
身近な人たちと、なごやかな毎日を送る。
-
みんなと力を合わせて、世の中をよくする。
下のグラフは、この質問について1973年と1993年の結果を比べたものである ここでは、回答の1と3をまとめて「現在中心」(グラフでは·)、2と4をまとめて「未来中心」(グラフでは△)としてある。
(グラフはNHK放送文化研究所編 「 現代日本人の意識構造[第四版]」
日本放送出版協会による )
問(1)73年(……)と93年(一–)を比べると、30歳代から40歳代についてどのようなことが言えるか。グラフと説明が合っているものを選びなさい。
1.73年では「未来中心」の生き方を目指す人が多いのに対し、93年では身近な人たちと自由に楽しく過ごそうとする「現在中心」の方が多いことから、今の生活 を大切に考える傾向が強くなってきたことがわかる。
2.73年では「現在中心」の生き方を目指す人の方が多いのに対し、93年では豊かな生活を目標にしてみんなと力を合わせていこうとする「未来中心」の方が多いことから、将来の生活を大切に考える傾向が強くなってきたことがわかる。
3.73年と93年のどちらも、今を楽しく生きられればそれでいいという「現在中心」の生き方が、将来のために努力しようという「未来中心」の生き方より重視され、今の生活を中心に考えていることがわかる。
4.73年と93年のどちらも、将来のために努力しようという「未来中心」の生き方が、今を楽しく生きられればそれでいいという「現在中心」の生き方より重視され、将来の生活を中心に考えていることがわかる。
(2) 化学物質過敏症(注1)は、アレルギーと中毒の要素を兼ね備えていますが、明らかな違いは、今までの概念では考えられない極めて微量な物質に反応するということです。(注2) 少量を徐々に、あるいは一度に多量にその物質を浴びるとその後、ごく微量でも反応するようになります。
例えば中毒なら100万分の1グラム(ppm)の単位で発症しますが、これは10億分の1(ppb)とか、1兆分の1グラム(ppt)の単位で症状が現れるのです。
中毒ではほとんどの場合、摂取(注3)量と症状の現れ方に個人差がなく、量が増えるに従って重くなり、一定量を越えると死に到ります(致死量)。ところが、化学物質過敏症の場合は、同じ環境にあっても症状が出たり出なかったりと個人差が大きく、スギ花粉症で苦しんでいる人の隣に平気な人がいるというアレルギーに似ています。
(難波龍人「家が原因で起こることが多い化学物質過敏症」
「婦人之友」第93巻第2号 婦人之友社による)
(注1)過敏:敏感すぎること
(注2)アレルギー:ある物質に対して敏感に反応すること
(注3)摂取:体の中に取り入れること
問(1)化学物質過敏症の説明として正しいものは次のどれか。
1.中毒になる量とアレルギーになる量の中間の量を一度に浴びると、症状が出る。
2.中毒とは違って症状に個人差があり、非常に少ない量にも反応して症状が出る。
3.中毒と似て、ある物質を浴びると摂取量に関係なく反応し、重い症状が出る。
4.中毒にもアレルギーにも似た性質があり、量が増えるに従い、重い症状が出る。
(高任和夫「転職 会社を辞めて気づくこと」 講談社による)
(注1)手前勝手な:自分勝手な、自分だけの都合を考えた
(注2)猶予はきかない:待ってはいられない
問(1) ①しかたなしにやる、②「『手伝え』ったって、③なにをしてる、④家にはいる、とあるが、①やる、②言う、③している、④はいるのはそれぞれだれか。適当な組み合わせを選びなさい。
1.①:夫 ②:夫 ③:妻 ④:妻
2.①:妻 ②:夫 ③:妻 ④:夫
3.①:妻 ②:妻 ③:夫 ④:夫
4.①:夫 ②:妻 ③:夫 ④:妻